WiMAXは無線通信規格の一つで、どこでも自由に高速通信が出来る、というのが特徴です。
では、本当に「どこでも」通信可能なのでしょうか?
実はそうではありません。
言うなれば、「電波の届く場所ならばどこでも」というのが正確な表現です。
このページでは、WiMAXが通信できる場所とできない場所についてお話していきます。
WiMAXの簡単な仕組み
まずは、WiMAXの無線通信はどのようにして成り立っているのか、簡単にイメージを掴みましょう。
WiMAXの通信は、無数の無線基地局を設置して、広大なサービスエリアを構築することによって実現しています。
イメージは次の図の通りです。
このように、それぞれの基地局はそこまで大きくはないのですが、それらの通信エリアを隙間なく設置することで、実質的に大きな通信エリアとなるようにしています。
WiMAXのサービスエリア
WiMAXのサービスエリアは首都圏だけではなく全国各地をカバーしています。
どこがサービスエリアかというのは、UQ WiMAXの公式サイトで確認することができます。
UQ WiMAX
全国各地といえど、山間部や人口の極端に少ない地域などは、まだ基地局が設置されておらず、サービスエリアにはなっていません。
しかし、WiMAXのサービスエリアは現状のままかというと、そうではなく、エリアは順次拡充されていて、その利便性は常に向上しています。
エリア拡充の経過は、UQWiMAXの公式サイトで確認することが出来るので、気になる方は一度確認してみるとよいでしょう。
UQ WiMAX
WiMAXはサービスエリア外では通信できない
UQ WiMAXの公式サイトで確信したことがある人はお分かりかと思いますが、サービスエリアではない地域があります。
これは基地局が設置されておらず、電波が届かない場所という事です。
WiMAXの通信の簡単なイメージについては上で説明しましたが、基地局がカバーする範囲、つまり電波の届く範囲から出てしまえば、通信はできなくなってしまいます。
ですので、全国どこにいても通信が行える、というわけではありません。
WiMAXの利用を考えている方は、自分が行動する範囲や、行動予定の範囲がサービスエリア内であることを事前に確認しておくようにしましょう。
電波が届きにくい場所がある
WiMAXは電波が届かなければ通信することが出来ません。
そして、例えサービスエリア内でも、電波が届きにくい場所というのは存在します。
そういった場所は通信が不安定になったり、そもそも通信が出来なくなってしまいます。
では、いったいどういった場所で電波が届きにくいのでしょうか。
電波の届きにくい場所
電波の届きにくい場所では、電波の強度が弱まり、通信速度が低下する場合があります。
電波の届きにくい場所というのは、室内などの閉鎖された空間や、電波を遮る壁などの障害物が多い場所です。
地下鉄のような空間を想像してもらえると分かりやすいかと思います。
地下鉄での通信の場合、基地局から受信端末までの通信経路には、電波を遮る分厚い地面や壁が多く存在しています。
地上に設置された基地局からの電波は、そういった障害物に遮られ、電波の強度が弱まります。
その結果、通信速度が低下する場合があります。
これらについては「無線通信(ワイヤレスブロードバンド)の概要」でも触れているのでぜひ一度、目を通してみてください。

地下鉄でも使えるWiMAX
しかし、WiMAXは地下鉄の駅構内の通信にも、しっかりと力を入れており、現在ではほとんどの地下鉄で、WiMAXが利用できるようになりました。
地下鉄での拡充状況は2018年1月現在で、
WiMAXに関しては、全国の地下鉄で拡充が完了しています。
WiMAX2+に関しては、東京メトロの一部を除いて、全国の地下鉄で拡充が完了しています。
UQ コミュニケーションズの公式サイトには、WiMAXの利用可能区画が掲載されていて、エリアの拡充状況を確認することが出来ます。
UQ WiMAX
しかし、地下鉄の走行中は電波が途切れることもあり、トンネルに入ればほとんど繋がりません。
WiMAXを利用する際には、この点には注意してください。
WiMAXを購入する場合は事前に確認を
WiMAXを購入する際には、事前にサービスエリアを確認するようにしましょう。
特に、以下の二点は必ず確認するようにしましょう。
- 自分の自宅はWiMAXのサービスエリア内か
- 普段の行動範囲がWiMAXのサービスエリア内か
いざ購入してみたはいいが、電波が届かずまったく使い物にならない、というようなかとは避けたいですもんね。
また、旅行先などは普段の行動範囲外なので見落としがちですが、
万が一を考えるのであれば、遠出の際には、目的地やその経路のサービスエリア状況も確認するようにしておくとよいかもしれません。
「WiMAXは本当にどこでも使えるの?」まとめ
WiMAXの無線基地局は全国規模で設置されており、サービスエリア内であればどこでも通信可能です。
地下鉄の駅構内の通信にも対応しており、利便性は高いと言えます。
しかし、完璧超人ではなく、サービスエリア外や電波を遮断する障害物の多い場所では、通信速度が低下したり、通信自体が出来なくなってしまう可能性があります。
WiMAXの利用を検討する際には、自分の行動範囲を思い出してみて、サービスエリア内であるかどうか、一度確認するようにしましょう。