IEEE、なんて読むか知ってますか?
写真のお姉さん、「知ってまかす」になってますね。。。うっかりミスです
IEEEは「アイ トリプル イー」と読みます。
このIEEEというのは、WiMAXを規格化している団体の名前なんです。
WiMAXや普段使うインターネットにも深く関わっているので、知っておいて損はありませんよ。
IEEEとはなにか
他の記事でも書いていますが、「WiMAXはIEEE 802.16 WGが規格を策定し、WiMAXフォーラムが手を加えて完成させたシステム」です。
このページを読むことで、上の一文をちゃんと理解できるようになります。
要点を一つずつ見ていきましょう。
IEEEとは
IEEEとは、「Institute of Electrical and Electronics Engineers」の略で、米国電気電子学会を意味します。
読みは「アイ トリプル イー」です。
発祥と本部の場所はアメリカですが、学会員は世界各国に居ます。
この団体は、電気・通信に関する技術や仕様の標準化(標準化=規格の策定)をしていて、学会としては世界最大規模かつ最も権威があります。
802と802.16の意味
IEEEの中に802という名前の委員会があり、そこがLANやMANについての標準化を行っていて、802委員会の中の802.16という部門(ワーキンググループ)が無線MAN(Metropolitan Area Network)の規格を作っています。
WiMAXはMANに分類されるため、802.16によって規格が策定されています。
百聞は一見にしかずともいいますし、下の図を見て理解を深めてみましょう。
(IEEE、802、802.16の関係を示す構成図)
この図に書かかれている以外にも、委員会やワーキンググループは複数存在します。
802以外の委員会は、LANやMANとはまたもっと別のことを標準化する活動をしています。
また、ワーキンググループはWGと表記される事が多いです。
working grupを略して、WGということですね。
<名前の由来>
・802 → 1980年の2月に設立された委員会なので、19″80″年と”2″月をとって802という名前に。
・802.16 → 802委員会の”16″番目に設立された部門(ワーキンググループ)なので、802.16という名前に。
WiMAXフォーラムとは
企業が作った製品が実際にちゃんとその規格に沿っているかどうかはちゃんと確認しなければなりません。
そうやって確認しないと、企業同士が製品ごとの互換性を信用しずらくなり、「本当にこの製品を取り入れていいのか?」と疑心暗鬼になります。
最悪の場合、互換性のない製品を購入してしまった事業者は、製品購入に充てた投資が水の泡になってしまいます。
こういった事態を避けるために、認証機関としてWiMAXフォーラム誕生しました。
また、WiMAXフォーラムは、802.16の標準化した内容に対して機能を追加するなどして、WiMAXの完成度を向上させる手助けもしています。
なので厳密には、WiMAXは「IEEE 802.16」と「WiMAXフォーラム」により標準化された規格であると言うべきでしょう。
IEEEにはまだ続きがある
IEEEの802委員会の802.16という部門(ワーキンググループ)の中では、さらに処理する作業ごとに、タスクグループという複数のグループに分かれています。
上で掲載した構成図に書き足すと、下のような感じになります。
(タスクグループを追加したIEEEの構成図)
この図に書いてある「802.16e」などのようにアルファベットが付いているものはタスクグループを表します。
タスクグループとは、802.16のようなワーキンググループ内に設置される作業部会のことです。
802.16で策定する規格の内容を細分化し、それぞれを各タスクグループで分担し、さらに掘り下げ手を加える、という作業をしています。
タスクグループ名を付ける場合、ワーキンググループ名にアルファベットを付けてそれをタスクグループ名とするようにしています。
アルファベットは設立順に「a」から割り振るようになっています。
タスクグループはTGと表記されることが多いですが、これはTask Grupを略したものです。
まとめ
電気や情報技術に関する標準は、このIEEEという団体が策定しています。
そして、私たちの身の周りには、そのIEEE標準を元に作られている物が数多く存在しています。
そういった「物」の背景を知ることで、世界の仕組みが、少しづつ分かるようになるのではないでしょうか。
また、IEEEについて知っておくと、スマホのスペック表にある、対応する無線通信規格の欄を見たときにも、何についてかれているのかが、あくまで大雑把にですが、理解できるようになるでしょう 。