WiMAXのホームルーターであるL01sは、スペックだけ見ると、存在価値が無いとしか思えません。
L01sの最大通信速度は、最新機種のW05以下。
しかも、コンセントがないと使えないので、外へ持ち運んで使うのは不可能。
WiMAXの最大の長所は、「持ち運び可能な高速通信」という点なのに、外で使うことができないL01sは、まさにWiMAX界の邪道とも言うべき端末。
WiMAXを扱っているサイトによっては、ボロクソ言われるかわいそうなL01s。
そんなL01sに光を当ててあげたい、というのがこのページを書いたときの気持ちです。
結論としては、W05でよくない?です。
L01sと最新のWiMAXモバイルルーターW05を比較
まずは簡単に、L01sのスペックを見てみます。
L01sと最新端末W05の比較表 | ||
L01s |
W05 |
|
最大通信速度(下り) | 440Mbps | 758Mbps |
最大通信速度(上り) | 30Mbps | 112.5Mbps |
WiMAX2+対応 | ◯ | ◯ |
au 4G LTE対応 | ◯ | ◯ |
同時接続台数 | 最大42台 | 最大10台 |
端末の重さ | 450g | 131g |
端末の大きさ | 高さ180×幅93×厚み93mm | 高さ130×幅55×厚み12.6mm |
これだけ見ると、W05がすべてを上回っているように見えますよね。
W05なら通信速度も速いうえに、軽くてコンパクトで、なんたって外に持ち運べるんですから。
確かにそうなんですが、L01sにも強みはあります。
L01sはWi-Fiが広範囲で強力
W05などのモバイルルーターでも、固定回線代わりとして部屋に置いて、使うことはできます。
しかし、L01sの場合はより広範囲までWi-Fiが届きます。
広い部屋や自宅の2階で使うのであれば、L01sの方が繋がりやすいのです。
Wi-Fiとは、パソコンやスマホなどをインターネットに接続する際、ケーブルを用いた有線接続ではなく、無線で接続する技術のことを指します。
厳密には決まった技術仕様が定められていますが、単純に、無線のインターネット回線というイメージで大丈夫です。
さらに、L01sの電波受信強度は他のモバイルルーターよりも強く、W05と比べても安定した通信が可能です。
L01sは接続台数が増えても通信速度が下がりにくい
L01sはW05に比べて、同時接続台数の多さが特徴です。
W05の同時接続台数が最大で10台なのに対して、L01sは最大42台まで接続可能です。
W05は10台も接続すれば、お腹いっぱいになって通信速度が低下し始めますが、L01sは10台程度では、まだまだ腹八分目にも満たない大食漢っぷり。
L01sには有線LANポートが2つある
L01sにはLANケーブルを接続するポート(接続するための穴)が2つも備わっているので、2台までパソコンなどの機器を有線で直接つなげることができます。
W05などのモバイルルーターでLANケーブルを用いて、直接パソコンと接続しようと思うと、クレードルを用意しなければなりません。
クレードルとは、モバイルルーターを設置するための、専用の台のことです。
クレードルにはLANポートが付いているので、クレードルにモバイルルーターを設置することで、パソコンとモバイルルーターを有線で繋ぐことができます。
クレードルのLANポートは1つです。
L01sであれば、わざわざ別個でクレードルを買う必要もないですし、接続台数も多いので、固定回線としての役割はL01sの方が優れています。
光回線と比較
今度は、固定のインターネット回線としてメジャーな、光回線と比較してみましょう。
L01sの通信速度は光回線に劣る
L01sの最大通信速度(下り) | 440Mbps |
光回線の最大通信速度(下り) | 1000Mbps |
L01sの通信速度は光回線の半分程度。
あまりに無残なL01sの敗北のように思えますが、実際はそこまで悲観する必要はありません。
普段多くの人が利用しているような主なインターネットサービスは、そもそも通信速度をあまり必要としないのです。
例えば、インターネット動画サービスのYouTubeは、公式発表で、推奨する通信速度を1Mbps以上としています。
他には、チャットやメール、ウェブサイトの閲覧やインターネット電話などが主なサービスの例として挙げられますが、どれもインターネット動画よりも通信速度の要求水準が低いサービスばかりです。
光回線は夜間の通信速度が遅くなるが、L01sは昼も夜も安定している
光回線は利用者の多い夜間などの時間帯で、通信速度が低下することがあります。
他にも、光回線は利用する地域やプロバイダによっても、通信速度に変化がでてくるので、意外と見極めが重要なインターネット回線なのです。
一方、L01sで使うWiMAX2+回線は、時間帯による通信の変化が起きにくい特徴があります。
夜に動画見て楽しもうと思っていたのにガッカリ…
なんてことには、ならなくて済みます。
L01sは開通工事が必要ない
WiMAX端末全般に言えることですが、L01sは開通工事が必要ありません。
しかし、光回線の場合は、開通工事に約1ヶ月ほどの期間が必要になるので、すぐにインターネットが使いたいという人には不向きです。
光回線には、「インターネットお急ぎ便」というサービスで開通工事の不満を和らげるよう工夫している企業がありますが、すべての企業で行っているサービスではないため、料金で選べる幅が狭くなってしまいます。
開通工事が必要ないから、光回線が利用できない場所でもL01sは使える
実は、光回線はどこでも開通できるわけではありません。
奥まった地域だけでなく、開通許可の出ないマンションやアパートなどでは、開通工事すらできないので、光回線が利用できません。
そんな場所でも、開通工事の必要がないL01sなら利用できます。
コンセントで電力供給さえできれば、電波の届く範囲内はどこでも利用可能です。
でも結局は、W05でよくない?
L01sに光を当てるべく、ここまでお話してきました。
でも結局は、「W05でいい」というのが結論です。
光回線との比較は、W05にもすべて当てはまることですし、そもそも通信速度の速いW05の方が何かと便利です。
大は小を兼ねるともいいますよね。
光回線の代わりに、家庭用としてWiMAXを使う場合に限り、L01sの方が若干優秀になる可能性がある、といった感じです。
複数台の機器をWiMAXに繋げることが前提ならL01sは選択肢になり得るでしょう。
単純にオシャレなので、部屋に飾っておくと、なんだか嬉しくなっちゃうのが、L01s最大の強みかもしれません。
L01sもW05も、ほとんどのプロバイダで扱っている
L01sとW05は、発売当初はWiMAX回線の提供元UQ WiMAXと一部のプロバイダしか取り扱っていませんでした。
今では、ほとんどのプロバイダで取り扱っているので、取扱端末でプロバイダを選ぶ必要はありません。
なので、プロバイダ選びは、単純にお得なプロバイダを選べばいいだけです。
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